2011-01-01から1年間の記事一覧

真夜中の庭―物語にひそむ建築  植田 実

建築という視点から児童文学を読み解く。構造的なその取り組みは、冷静に児童文学の枠をとらえようとするが、読む内に児童文学だけの枠にとどまらない内面性(体験)が露呈する。特に幼い頃に読んだ読書体験は、作者自身がたどり着くべき建築的場所=空間へと…

フレデリック・ワイズマン「ボクシング・ジム」

構図もスタイリッシュな訳ではないし、説明的なナレーションがあるわけでもない、どちらかというとただ撮っているだけのように見える画面を観て、ドキュメントをまじめに観てしまう人にはあっさりと終わってしまうのかもしれない。 ボクシングジムという現場…

那智の火祭り 火遁鳳仙花

2009年に編集したのですが、中途半端に終わっていたので2011年版として編集し直しました。 http://youtu.be/FEtFHO_BAbo

15歳の志願兵 ジュニア版

あまり思い入れを強くもって、この手の本を読むと「昔の戦争はね」とかいって、観念の固まりが、自分を襲いはしないかと気がきでない。ドラマやシナリオとしては優等生なのだと思う。(もともとドラマを小説にしたものだが、ほぼシナリオ)なんとか芸術賞と…

石巻赤十字病院、気仙沼市立病院、東北大学病院が救った命

こういうのがあって読みました。ということで、読後の感想は、控えさしていただきます。

ロランバルト「テキスト理論の愉しみ」

図書館で人文書をよく手にする。今まだにヴィトゲンシュタインとかニーチェになってくると訳がわからない。 フーコーや初期のドゥルーズとなると特に手におえない。ドラッカーとか、何とか大学の正義の講義って奴が薄っぺらく見えて、逆におもしろい。自分は…

ビザンティンの営み〜アトス自治修道士共和国〜古木 健 Αυτόνομη Μοναστική Πολιτεία Αγίου Όρους 、 Autonomous Monastic State of the Holy Mountain、

中世より続くギリシャ正教最大の聖地アトス山の旅 世界遺産 おそらくここに行く人にとっては、貴重な資料となることでしょう。 体験していないところに飛び込むこともまた冒険なりで、なにもクライミングなどの危険に挑むことだけが、冒険なのではない。世界…

ビザンティンの営み〜アトス自治修道士共和国〜古木 健

中世より続くギリシャ正教最大の聖地アトス山の旅 おそらくここに行く人にとっては、貴重な資料となることでしょう。 体験していないところに飛び込むこともまた冒険なりで、なにもクライミングなどの危険に挑むことだけが、冒険なのではない。世界は広いで…

シルビアのいる街で

ホセ・ルイス・ゲリンの「シルビアのいる街で」をDVDで観る。このスペインの監督は、どこかロベール・ブレッソンの瞬間を感じるのは、わたしだけでしょうか。セリフが少なくて素敵な映画ですよ。

雲竜渓谷の氷瀑

日光の稲荷川、雲竜渓谷の氷瀑を私的な撮影を兼ねて低山歩きに行きました。氷瀑という聞き慣れない名ですが、自然の中で出来上がった青の造形にはもう圧倒です。日本の雪景色では幻と云っていい風景だと思います。アイゼンを付けて行くようですが、青の幻は…

追悼 高峰秀子特集 文芸座

ちまたでは、米アカデミーのニュースが流れていますが、たまには、どうですか、4、5、60年代の日本映画を観てみるのも。現在の映画にない違う発見があると思います。その目安といったら失礼かもしれませんが、高峰秀子さんは、東宝映画のいわゆる黄金時…

ブンミおじさんの森

ストーリーを追うという呪い(独裁)に捕われずにこのワンダーランドを体験しませう。窓際の配光、滝のしずく、蚊屋の色彩、あらゆる森のショット、そして洞窟の緊張感は圧巻です。固定カメラの中に自然との時間を納めようとする演出はすごい。字幕スーパー…

ブンミおじさんの森

ストーリーを追うという呪い(独裁)に捕われずにこのワンダーランドを体験しませう。窓際の配光、滝のしずく、蚊屋の色彩、あらゆる森のショット、そして洞窟の緊張感は圧巻です。固定カメラの中に自然との時間を納めようとする演出はすごい。字幕スーパー…

高峰秀子さんありがとう。銀山温泉、松島、蔵王樹氷

再び高峰秀子さんありがとうを込めて映画『乱れる』の舞台、銀山温泉に行く事が出来ました。バスガイドさんの話だとおしんの舞台になったとか外国人女将(今は諸事情でいない)の話が主で、映画の話は出てきませんが、雰囲気はしっかりと味合えました。この…

ペドロコスタのオールナイト上映

ペドロコスタのオールナイト上映。本や写真、マンガなどは、観ている人に自由な時間がある。音楽や映画は時間に制限がある。制限をどう把握するかは工夫が必要になる。このポルトガルの監督は3本とも常にどう工夫するかを観客に問い続けている。

高峰秀子さん、ありがとう。

あなたが出ていた稲妻や乱れる、女が階段を上がる時は、すばらしかった。モノクロームで縞の着物をあなただけが、着こなしていました。追悼映画は、必ず映画館に行きます。